アンチエイジングと代謝サイクル

アンチエイジングとは老化防止のためのノウハウですが、そこには代謝という言葉の存在が欠かせません。なぜなら、老化とは代謝サイクルに異常を来たすことで臓器や器官の機能が劣化して行く事だからです。したがってアンチエイジングを一言で説明すると代謝サイクルをいかにして正常な状態に維持していくかということに尽きます。このサイトでもこれまでに代謝がどういうものかを説明していますが、この章ではもう少しくわしく説明していきたいと思います。

 

代謝は命をつなぐ

人の体は髪の毛の毛根細胞から足の爪の細胞に到るまで寿命があります。寿命を迎えた細胞は速やかにその臓器や器官から排除されて若い細胞が入れ替わります。こうして体内のあらゆる臓器や器官はその機能を維持し、人は生きて行く事が出来るのです。つまり、代謝は命をつなぐ活動だと言って良いでしょう。ところで今現在日本人は世界一の長寿民族として世界的に有名ですが、人の寿命の本当の限界は少なく見ても120歳以上であるという説もあります。これはあくまでも仮説の話しですが、そうだとすると人間の平均寿命は日本人でもまだまだ短いという事になりますね。

 

代謝サイクルとは

細胞は活性酸素やがん細胞の攻撃を受けない限り、健康な状態であれば大体一定の期間で入れ替わっています。その期間はそれぞれの臓器や器官の細胞によって異なりますが、古い細胞が排除されて新しい細胞へと入れ替わるサイクルの事を代謝サイクルと呼んでいます。老化が始まると次第にこの代謝サイクルが緩慢になっていくのです。そうなると古い細胞がいつまでもそこに居残り続ける事になります。古い細胞は既に寿命を迎えているので活動する事がありません。したがって代謝サイクルが緩慢になると次第に臓器不全の状態を引き起こすようになるのです。肌のシワは皮膚細胞に古い細胞が残り若く弾力のある肌細胞に挟まれてそこが溝になる事で起こります。年齢の割にシワの少ない人の場合、肌の代謝サイクルが健全な状態を維持出来ているということになります。

 

代謝サイクルに異常が起こると

代謝サイクルが次第に緩慢になる事で臓器や器官は機能不全を起こします。これが老化現象による様々な身体の異常を来す原因です。老化は自然な現象ですが、そこに機能不全を起こしているのは病気と同じ状態ですので、日常生活に支障を来す前に対処出来る様、60歳を過ぎたころからは定期的に健診を受ける様にしましょう。一方代謝サイクルが暴走気味に速くなるのも人体にとっては深刻な状態です。人の免疫系には外部から侵入してきた異物やがん細胞などの異質な細胞を無作為に攻撃するNK細胞や白血球が存在しています。ところが代謝異常で活発にNK細胞や白血球が作られすぎると本来攻撃対象ではない正常な細胞まで攻撃し始めます。これが白血病です。またある特定の異物に対して過剰に反応するアレルギーも一種の代謝異常だと言えるでしょう。免疫系が強過ぎる女性の場合は不妊となるケースもあります。これは精子や受精卵を異物と認識してNK細胞や白血球が攻撃してしまうためで、こうした不妊治療の場合、免疫系の働きを抑制する薬物治療を施します。また、四肢の細胞が異常増殖して手足が通常の何倍もにふくれあがる難病や通常の人の何倍も早く老化してしまう難病もあります。これらは全て代謝サイクルが暴走気味に速くなる事が原因で起こると考えられていて、こうなると人の寿命は却って短かくなってしまいます。

 

代謝に必要な物質

代謝とは体内で起こる化学反応です。体内では食事等で取り入れた栄養素を体内で有益に働く物質に作り替えて各細胞へと供給しています。その化学変化を助ける役割は酵素が担っています。酵素は一種類で一つの働きしかしないという特徴があります。こうする事で誤った働きを起こす事を防いでいるのです。したがって体内で起こる様々な化学変化にはその種類分の酵素が必要ということになります。人体で作り出される酵素の量はあらかじめ決められていて、人の寿命は作り出される酵素量によって決まると考えられています。酵素には消化酵素と代謝酵素に分けられ、代謝には代謝酵素が使われる事になります。消化酵素も代謝酵素も素となる物質は同じで必要に応じて作り出されています。したがってアンチエイジングとは出来るだけ代謝酵素の割合を増やす事で老化を食い止めるのが目的なのです。ただし代謝酵素は薬やサプリメントでは補充出来ません。しかし消化酵素なら食事やサプリメントで補う事が出来るため、出来るだけ消化酵素は体外から補充して体内で生成される代謝酵素の割合を増やす事がアンチエイジングのキモになります。ただし酵素は熱に弱いという弱点があるため、食事で補う場合にはその食材を生で食べる必要があります。口にする時には表面に付着している残留農薬などを良く洗って食べるようにしましょう。夏場などは食中毒にも気をつける必要があります。サプリメントで補う場合には薬剤師やサプリドクターなどの専門家に相談の上、自分にあったサプリメントを選ぶようにしましょう。特に既往症があり服薬治療を受けている人はサプリメントの成分によって治療薬の効き目を弱める作用があるものもあります。こうした人は自己判断でサプリメントを選ぶことは控えましょう。また消化酵素の割合を減らすには元々消化吸収しやすい状態の食事を取り入れるという方法もあります。発酵食品は酵母菌やカビ菌の働きで既に食材内の成分が分解されているのでこうした食品を積極的に食べる事で消化酵素の生成割合を減らす事が期待出来ます。食事の時に良く噛んでから飲み込むというのも消化吸収しやすくするには非常に有効な手段ですので、食事はゆっくりと良く噛んで食べるようにしましょう。