アンチエイジングと食生活

これまでは代謝の面から代謝酵素の話しを主体に書いてきましたが、酵素には代謝酵素以外にも消化を司る消化酵素が存在します。代謝酵素も消化酵素もその原料となる物質は同じです。つまり私たちは生きて行く上で一つの原料物質から代謝酵素と消化酵素を作り出し、その原料物質を消費しながら生きていると言う事になります。このことから消化酵素の生産量が増えればそれだけ代謝酵素の量が減る事になりまね。アンチエイジングの視点からすれば代謝酵素の割合を増やして出来るだけ老いを遅くしたいところですが、代謝に必要な栄養素や原料となるものは食物から摂取する必要がありますので、消化酵素の生産をケチる訳にもいかないのです。命の貯金とも言うべき酵素の原料物質の量は決まっているためこの両者のバランス関係は悩ましいものですね。とは言っても意識的にどっちの酵素量を増やすという事は出来ないのですが、、、

 

消化酵素量を調節する

アンチエイジングの為に代謝酵素を意識的に増やそうと、頭の中で「代謝酵素よ増えろ?!」と念じ続けてもそれは無理な話しです。しかしこれからお話しする事を覚えておけば意識的に酵素量のバランスを調整する事は可能でしょう。それは「代謝酵素は外から補う事は出来ないけれど、消化酵素は補なう事が可能」だという事です。実は消化酵素は食品の中に普通に含まれている物質なのです。ですから消化酵素を多く含む食品を意識して食べる事で体内で生成される消化酵素の量を減らす事が出来れば相対的に代謝酵素の量を増やす事が出来るというわけです。ただし、酵素は熱に弱く75℃を超えると完全に働きが止まってしまいます。したがって出来るだけ生の状態で食べるのが理想的なのですが、肉や魚は食中毒の可能性も高いので良く洗った生野菜や海藻のサラダ、果物、あるいはサプリメントなどで補給すると良いでしょう。生野菜サラダや果物はメインのおかずや主食を食べる前に食べておく事が効率よく消化酵素を補給するためのコツです。最近のダイエット法で食べる順番を変えてダイエットに役立てるというのはここから来ているのです。これなら簡単ですので今夜からでも食生活を見直すのに役立てて下さい。

 

発酵食品を食べる

消化酵素は消化吸収の為に働く酵素です。したがって出来るだけ消化吸収に良いものを食べるとそれだけ消費される消化酵素の量が減ると考えられます。食事から摂取する栄養素はその多くがそのままの形では体内で栄養として使われる事はありません。例えば炭水化物は体内に取り込まれてからデンプンとブドウ糖に分解されます。この時に消化酵素が働くのです。という事は食べる時に既に体内で栄養素として使われやすい形になっているものを食べるとそれだけ代謝酵素の生産量が増えると考えられます。発酵食品は酵母菌などの働きで既に体内ですぐに栄養素として働ける形に分解されているものが沢山含まれています。つまり、発酵食品を食べる事で消化吸収されすぐに栄養として使える状態で摂取出来るためそれだけ体内の酵素バランスを調整しやすくなるのです。幸い日本は発酵食品天国とも言える国です。もしかしたら日本の長寿を支える理由が発酵食品の豊富さにあるのかもしれません。特に優れた発酵食品は納豆、ぬか漬け、味噌、鰹節、梅干し等です。いずれも身近な食材ですので、これからは意識して食べる様にしましょう。

 

補酵素を利用する

体内で生成される代謝酵素を外から補う事は出来ませんが、それと良く似た働きをする補酵素(ほこうそ)という物質があります。ネーミングからするといかにも代謝酵素の働きをサポートするための物質のようですが、実は体内では生成出来ない物質で外から補う必要がある事から名付けられているのです。つまり、これらの補酵素を使うには食事やサプリメントを利用する必要があります。補酵素として知られているのがビタミン類とコエンザイムです。

 

消化を助ける

消化酵素の量を意図的に調整する事で代謝酵素の量を相対的に増やすというやり方は既に理解してもらえていると思います。そこでもう一つ消化酵素の無駄遣いを減らすために最も効果的で重要な事が消化を助けるために良く噛んで食べるという事です。飲み込む段階で既に消化されやすい形になっていればそれだけ胃や腸内での消化にかかる負担が少なくなります。良く噛んで食べる事で唾液の分泌量が増えます。唾液自体にも消化酵素が含まれているのですが、この事で消化を助ける以外にも口内の衛生環境を良好に保つという作用があります。アンチエイジングでは口内の衛生環境を整えて虫歯や歯周病、口臭を防ぐ事も重要と考えられています。補酵素や食物繊維、その他の重要な栄養素は口から摂取するものだからです。また噛む事で脳に適度な刺激が加えられ脳機能の維持には非常に重要な役割があります。ボケ防止もアンチエイジングでは非常に重要な事ですので食事は良く噛んで食べる。これも実践してみましょう。